唐灰汁とは？

■唐灰汁とはカンスイのひとつの事で、その起源は中国奥地のカン湖（塩湖）から湧き出た天然の混合炭酸塩を水に溶かしたものです。
この水をでんぷん質のものに混ぜると特有の香りと粘りがでることから昔から中国料理の麺作りに欠かせないものとなりました。

■現在ではその成分がわかっておりますので、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムといった原料を混ぜ合わせて作ります。しかしながらこれらの製造には特殊免許が必要となります。
ですので、長崎では唐灰汁を製造する所はわたくしどもを含めて僅か三軒しかありません。

そのような中、瑞泰號は明治の頃より唐灰汁を製造し、
さらに麺までを一貫製造する長崎唯一の製麺所です。

■この唐灰汁を使用した唐灰汁麺には独特の特徴があります。まず挙げられるのが風味、そして麺からスープへと染み出すうま味が味を引き締めます。また逆に、スープが麺に染み込みやすくなるのもこの唐灰汁のおかげです。 更には胃の中で油を中和させる効果があるといわれ、消化を助け食欲を増進させる効果があります。 ■また、唐灰汁はちゃんぽん麺のみならず、餃子やワンタンの皮、節句の粽（ちまき）やソーダ饅頭にも使われていますので、わたくしたち長崎人は昔からこの味に慣れ親しんでおり、まさに長崎の食文化のひとつだと思っています。 ■そして瑞泰號は、これからも長崎の食文化を支える気負いで、ちゃんぽん麺の唐灰汁からの一貫製造にこだわり続けていきます。

▲白い塊が自社生産の唐灰汁です